科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

【転記】死刑問題における三つの偏見

以下、mixiの猫王さんの日記より転記。

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『死刑賛成派のデタラメさ、いい加減さ、愚劣さ』

これから書くことは、一部の死刑賛成派のことです

全員の死刑賛成派が、デタラメでいい加減で愚劣だと思っているわけではありません

その事をご理解いただいた上で、お読みください

私はこちらで、死刑制度についての概略と

三つの偏見が、この問題の解決を妨げていると指摘しました

三つの偏見とは

①犯罪者は更生しない(野に放てば再び社会を危険に晒す)

②犯罪者はモンスターである

③遺族の気持ちを考えろ、遺族感情で処罰すべきだ(報復刑)

①の偏見については以下に記述しております

【転記】死刑にしなければ、また同じ犯罪をするというデマ

②の偏見については

【転記】凶悪犯罪者はモンスターなのか?

③の偏見については

【転記】報復刑は、なぜいけないのか?

【転記】法は道徳を自身の根拠にしない

◆特に遺族感情については

【転記】本当の償いとは何か ~遺族感情について~

どんな頭の良い方でも

これらの偏見が邪魔をして

論理的にこの問題をみることが出来ない

そういう人がほとんどだと思います

これまで私は、たくさんの方と死刑問題について、対話や議論をしてきました

中には遺族の方、被害者の方、そういう方とも話し合ってきました

ところが、なにがなんでも死刑制度を推す方の中には

タイトル通りの、ひどい人がおられます

①に偏見に対して、私は統計資料を作成し

それが事実と反すること、デマでしかない事を明らかにしました

ところが、デタラメな死刑派は

10年に一人しか再犯しないという、極めて特殊な例に対し

一人でも再犯することを問題にします

10年に一人のイレギュラーな事例でも、危険は危険なのだから

絶対に凶悪犯罪者を死刑にしなければいけない

そう主張します

それに対して私は、凶悪犯罪者の前科は、軽犯罪が多いこと

軽犯罪者から、一年に数百人から千人以上の凶悪犯罪を犯すものが出ている事

そういう事実を紹介し、10年に一人でも絶対にダメというのなら

刑犯罪者をすべて死刑にしなければ、つじつまが合いません

その事を指摘すると

10年に一人の犯罪が起きてもよい

特別な例だから、その犯罪には責任を持たなくて良いというお前はおかしい

そんな詭弁を弄します

私の主張の、曲解であり、捏造でしかありません

まったくもって、自論を無理強いしたいだけで

事実から目をそむけ、他人の主張も曲解するという

不真面目さ、デタラメさを露呈します

③の偏見に対しても

実際には裁判では、事件の全貌がわからず

遺族の方は、なぜ自分の身内がそんな目に遭わなければいけなかったのか

死刑判決が出た後も、謎に悩み続けている方もおられます

そういう事実には無視し、裁判が、一応は事実を究明することと

判事が少なすぎることから、時間が掛かっている事実に目をそむけ

遺族の気持ちと時間がかかりすぎることも理由にし

さっさと死刑にしろなどと主張します

私個人の感情や情緒的判断で言えば

ペッパーランチ事件の加害者は、死刑でいいと思います

実際には懲役10年でした

女性を監禁し、性奴隷にしようという企みは、万死に値するでしょう

しかし、賛成派は

他の犯罪のことには一切触れず

死刑についてのみ主張します

死刑のみを切り離して、法全体を考えません

遺族や被害者の感情の深さ、大きさを

客観的に計ることなど、誰にもできません

遺族感情を理由に死刑にしろいうのであれば

死刑にならないその他の多くの犯罪

それで深く傷ついている人もいるのです

被害者がとても悲しいと言えば、全て死刑にすればいいのかというと

そうではありません

死刑賛成派は

「遺族の気持ちを考えろ」という言葉を大儀名分にしているだけで

とてもじゃないけど、本当に遺族や被害者のことを考えているとは思えません

このように、一部の死刑賛成派は

事実に目をそむけ

ただ自分の感情を満たすために

「気に食わないからアイツを死刑にしろ」

そう喚いているとしか思えないのです

被害者や遺族の中には、そういう死刑賛成派に対して

悲しみや憤り、諦観を感じていることを知っていただきたい

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参照

【転記】死刑では何も解決しない