科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

1911-03-01から1ヶ月間の記事一覧

続・どこでもドア

前回(→新陳代謝の男)の構成要素の入れ替わりを考える上で、わかりやすい例を思いついた。 実用的などこでもドア(→どこでもドアの哲学)にさらに「ドアAとドアBが電波で情報を送り合う」という設定を追加する。 このドアに自分の体の下半分だけ入れるとする…

新陳代謝の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 構成要素が入れ替わった自分は自分か 「テセウスの船」という思考実験がある。 ― ミノタウロスを退治した王、テセウスがアテネの若者と共にクレタ島から帰還した船があった。アテネの人々はこれを後々の時代にも保存していた。この…

ゆめにっき

前回(→夢の中の男)に続いて夢の話をする。 夢は不思議だ。 夢の中の“自分”は、現実の“自分”と同じように、夢の中でいろいろな目に遭って、いろいろ感じる。 この「感じる」というのは喜んだり悲しんだりだけじゃない。夢の予想外の展開に驚いたり、後悔した…

夢の中の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 夢は多重人格と同じ!? 多重人格の人は、一つの脳が複数の<意識>を生み出している(かもしれない)のであった。(→多重人格の男) しかし多重人格でない人だって同じかもしれない。 夢を見ている時、夢の中の自分も、現実の自分と同じ…

多重人格の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 一つの体に意識は一つなのか 多重人格って不思議だ。 多重人格とは、一つの身体に、複数の人格、記憶系列が現れることをいう。そしてそれは記憶喪失を伴う。 複数の人格が一つの身体に宿る。 複数の人格… …人格ってなんだ? これを…

「どこでもドア」の哲学

まずは→をめぐる考察へ ■ 「どこでもドア」から出てきたのび太はのび太ではない!? 数ある『ドラえもん』の道具の中でも、誰もが一度は使ってみたいと思ったことのある道具、「どこでもドア」。 その驚くべき機能は、 ・目的地を音声や思念などで入力した上…

死者蘇生の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 死者蘇生とクローンは同じか あなたの部屋に神様が現れて、こう言いました。 ――― 突然だが、私は神でやんす。 そしてこれまた突然でやんすが、これから君は死ぬでやんす。 これは逆らうことのできない、運命ってやつでやんすね。 で…

クローンの男

まずは→をめぐる考察へ ■ 記憶を受け継いだクローンは自分か ーーー ある朝、男が目を覚ますと、部屋から出ていく見知らぬ女の後ろ姿があった。 「何してる!?あんた誰だ!!」 男は驚いて呼び止めた。 「…見つかってしまっては仕方ありませんね…いいでしょ…

勃起の科学

今回はちょっと科学的なことを書こうと思う。エセ科学。 前回(→記憶喪失の男)、勃起には、学習による後天的勃起と、本能による先天的勃起があって、僕たちがマンガの女性キャラクターに興奮するのは、後天的勃起によるではないか、というようなことを書いた…