科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

1911-01-01から1年間の記事一覧

科学という宗教

「宗教を信じるのが理解できない!」 「存在する根拠がない神の存在なんてもんを信じるのが理解できない!!」 と、以前エラソーに書いたことがある。(→無宗教なんて存在しない) そんな僕は科学、特に数学に全幅の信頼を寄せて、いつも科学的であろうとして…

続・どこでもドア

前回(→新陳代謝の男)の構成要素の入れ替わりを考える上で、わかりやすい例を思いついた。 実用的などこでもドア(→どこでもドアの哲学)にさらに「ドアAとドアBが電波で情報を送り合う」という設定を追加する。 このドアに自分の体の下半分だけ入れるとする…

新陳代謝の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 構成要素が入れ替わった自分は自分か 「テセウスの船」という思考実験がある。 ― ミノタウロスを退治した王、テセウスがアテネの若者と共にクレタ島から帰還した船があった。アテネの人々はこれを後々の時代にも保存していた。この…

ゆめにっき

前回(→夢の中の男)に続いて夢の話をする。 夢は不思議だ。 夢の中の“自分”は、現実の“自分”と同じように、夢の中でいろいろな目に遭って、いろいろ感じる。 この「感じる」というのは喜んだり悲しんだりだけじゃない。夢の予想外の展開に驚いたり、後悔した…

夢の中の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 夢は多重人格と同じ!? 多重人格の人は、一つの脳が複数の<意識>を生み出している(かもしれない)のであった。(→多重人格の男) しかし多重人格でない人だって同じかもしれない。 夢を見ている時、夢の中の自分も、現実の自分と同じ…

多重人格の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 一つの体に意識は一つなのか 多重人格って不思議だ。 多重人格とは、一つの身体に、複数の人格、記憶系列が現れることをいう。そしてそれは記憶喪失を伴う。 複数の人格が一つの身体に宿る。 複数の人格… …人格ってなんだ? これを…

「どこでもドア」の哲学

まずは→をめぐる考察へ ■ 「どこでもドア」から出てきたのび太はのび太ではない!? 数ある『ドラえもん』の道具の中でも、誰もが一度は使ってみたいと思ったことのある道具、「どこでもドア」。 その驚くべき機能は、 ・目的地を音声や思念などで入力した上…

死者蘇生の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 死者蘇生とクローンは同じか あなたの部屋に神様が現れて、こう言いました。 ――― 突然だが、私は神でやんす。 そしてこれまた突然でやんすが、これから君は死ぬでやんす。 これは逆らうことのできない、運命ってやつでやんすね。 で…

クローンの男

まずは→をめぐる考察へ ■ 記憶を受け継いだクローンは自分か ーーー ある朝、男が目を覚ますと、部屋から出ていく見知らぬ女の後ろ姿があった。 「何してる!?あんた誰だ!!」 男は驚いて呼び止めた。 「…見つかってしまっては仕方ありませんね…いいでしょ…

勃起の科学

今回はちょっと科学的なことを書こうと思う。エセ科学。 前回(→記憶喪失の男)、勃起には、学習による後天的勃起と、本能による先天的勃起があって、僕たちがマンガの女性キャラクターに興奮するのは、後天的勃起によるではないか、というようなことを書いた…

記憶喪失の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 記憶を抜かれた男にはあるか あるところに、若くてイケメンで俳優で高学歴でサッカーもプロ級で美人で歌手の奥さんがいて、ついには小説家としてデビューまで果たした男がいました。 しかし彼は、そんな恵まれた彼を妬む、デブで醜…

意識をめぐる考察

最近、 というものについて、気になっています。 マイブームは 「自我について考えること」 おお。 なんかかっこいいぞ。 ってなんなんだろ、ホント。 少し前に、読み取り機能がにあたるものではないかと考えたことがあった。(→無機高等生物) でもこれ、よく…

コペルニクス的思考回路

ここんとこ頭が哲学モードになっていて、SFちっくな考えばかりが浮かんでくる。 ラットの脳に電極をさして、ラットがレバーを押すと電極に電流が流れるようにする。 するとラットは、寝食や性行動などの本能的な行動そっちのけで、ヘトヘトになるまでレバー…

レッツ哲学!!

哲学って面白い。 センター試験の倫理で哲学やった時は、カントやらハイデガーやら、難しそうな単語ばっか出てきて、「哲学って理屈をこねくりまわしててつまんね」ってイメージだったけど。 哲学ってそんな難しいもんじゃなかったのね。 ■ 哲学ってなあに?…

科学と言語

言語学と自然科学は、全く別、どころか、対極に位置する学問のようなイメージがある。 語学は文系だし、科学は理系だ。 でもやってることに変わりはない、という見方もできる。 言語というのは、様々なモノやコトに対して記号を当てはめていく作業だ。 それ…

行列のできる峰なゆか

森下くるみと峰なゆかの対談『はだかの公開面接』について書きたい。 でもあんまし書くことない。 「お2人とも素晴らしぎます」に尽きる。 でもお2人が素晴らしさはしつこいくらいに書かなきゃ気が済まないので書こう。 対談があったのは東京だったので直…

自我誕生の瞬間

というものが進化のどの時点で生まれたのか、というのは僕の七不思議の一つだ。 とりあえずは「人類はをもっている」という前提で話を進める。 すると、 1.そもそも“初めから”は存在していて、ミジンコとかの時点でもすでには存在している 2.生体構造が…

本を読みたい

岸田劉生「道路と土手と塀」 伊坂幸太郎「重力ピエロ」を読み終えた。 ― 染色体であるとか、遺伝子であるとか、血の繋がりであるとか、そういったものを、父は軽々と飛び越えてしまった。私にはそう思えたのだ ― 震えた。 全てはこのラストの、父と兄弟の会…

人が恋愛するわけ

昨年も自殺者の数が3万人を超えたらしい。 これで13年連続で自殺者が3万人超だって。 単純計算すると、1日に80人以上。 それぞれが、それぞれに悩みを抱えて、己の行く末を憂い、自ら命を絶っていった。 とても悲しい。 そういえば以前、ある男の自殺の様…