科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

人が恋愛するわけ

昨年も自殺者の数が3万人を超えたらしい。

これで13年連続で自殺者が3万人超だって。

単純計算すると、1日に80人以上。

それぞれが、それぞれに悩みを抱えて、己の行く末を憂い、自ら命を絶っていった。

とても悲しい。

そういえば以前、ある男の自殺の様子が生中継でネット配信される、という事件があった。

その少し後に、それを録画したのが動画サイトに上がってたので、僕はそれを観て自殺志願者の生の声を聞いた。

彼は、職場での悩みや、友人の悩みなど、様々な苦悩を語っていた。

しかし結局のところ、彼にとって最も苦痛であったのは、「恋愛が上手くいかない」「ルックスが悪くて女にモテない」ということだと僕は感じた。

彼は、自分がモテないという嘆き何度も繰り返していた。

男にとって、「女にモテない」というのはものすごく大きなコンプレックスとなる。

人は誰もが、何かにおいて「一番になりたい」「他人に認められたい」と思っている。特に男はそうだ。

しかし、ほとんどが凡人であるから、大多数の願望は満たされることはない。

もうね、ちょっとインターネットをうろついて、いろんな人のブログを覗いてみたりすると、あらゆる分野において、自分よりも遥かに頭のいい人がもうゴマンといるわけ。やんなっちゃうよ。

「しょせん、自分は無能な存在で、いてもいなくても一緒なんだなぁ。」とか、さらには「自分って生きてる意味あるのかなぁ」なんて思ってしまっても仕方ないことだと思う。

しかし、それは恋愛においては別だ。

恋人は、「一番になりたい」という願いを問答無用で叶えてくれる。

恋人をつくれば、その人は彼氏彼女にとっての一番になれる。

いや、本当のところは違うかもしれない。でも、少なくともそんな気分にはなれる。

恋人をつくるってのは、誰しもが、簡単に、一番になれる方法だろう。

なので、自分のことを好きだと言って、自分の存在を認めてくれる異性の存在ってのは、生きる上でめちゃめちゃ重要なのだ。

大多数の無能な男どもにとって、自分の女にモテないってのは死活問題なわけ。

恋人って大事。

自殺志願者の彼にも、そばに寄り添い、「私だけは、あなたを許してあげる。認めてあげる」と微笑む女性がいたなら、きっと彼はあんなことにはならなかっただろう。

合掌。