科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

夢の中の男

まずは→<意識>をめぐる考察

■ 夢は多重人格と同じ!?

多重人格の人は、一つの脳が複数の<意識>を生み出している(かもしれない)のであった。(→多重人格の男)

しかし多重人格でない人だって同じかもしれない。

夢を見ている時、夢の中の自分も、現実の自分と同じように見たり聞いたり感じたりしている。

だったら、夢を見ている時も、脳は「<意識>がある」と言えるのではないか。夢の中でも「人格がある」と言えるのではないか。

また、夢の中に登場する“自分”は、現実の“自分”とは身分や性格が大きく異なっていることがある。

そうすると、夢の中の“自分”は、現実の“自分”とは別の人格と言えるのではないだろうか。

実際、性格どころか性別さえも現実の自分とは違う夢を見た、という話を聞いたことがある。

そうすると、夢を見るということは、脳が複数の人格を作り出しているということになるのではないか。

多重人格じゃなくても、実は多重人格かもしれない。(わかりにくいけど)

うーん。

というかそもそも、人格ってなんなんだ?

1つとか2つとか数えられるものなんだろうか。

我々の人格は、外部からの刺激によって、時々刻々と変化している。

多重人格や夢の中の別人格も、人格が急激に変化したんだと思えば、別段不思議なことではないのかもしれない。

「人格」って、スライムみたいな、可塑的で、分裂したり合体したりできるものなのかも。

そういうイメージのほうがしっくりくるなぁ。

夢って不思議だ。

頭の中の記憶がつなぎ合わされて再生されたものが夢の正体らしい。

しかしそれにしては全く記憶にない場面が再生されることがある。

例えば、現実ではめちゃめちゃ真面目なA君が、夢だったら平気でうんこちんこ言ってたりする。

フィルムがなければ映画は作れないはずなのに。

SF的な面白さもある。

今現実だと思っているものが、実は夢なのではないかというマトリックス的な話とかね。

――― あなたが眠ると、毎回必ず同じ人になった夢を見る。

夢は連続ドラマのように展開し、ストーリーには一貫性がある。

その夢は毎回、その人が眠るところで終わる ―――

このような場合、それは「夢」と呼べるのだろうか。

――― その夢の中の人が見る“夢”は、もちろんあなたの人生にあたる。

その“夢”はもちろん、(あなたの人生なのだから)連続ドラマのように展開する。

そしてその“夢”は毎回、あなたが眠るところで終わるのだ ―――

果たしてどちらが「夢」でどちらが「現実」なのだろうか。

ゆめにっきへ続く