科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

科学という宗教

「宗教を信じるのが理解できない!」

「存在する根拠がない神の存在なんてもんを信じるのが理解できない!!」

と、以前エラソーに書いたことがある。(→無宗教なんて存在しない)

そんな僕は科学、特に数学に全幅の信頼を寄せて、いつも科学的であろうとしてきた。

だから、超能力とか江原なんとかのオーラとか信じてないし、アホみたいに見える。

町山智浩が江原に、

「呪い殺してみろよ!!デブ!!」

と言い放ったのにはマジでスカッとた。

しかし実は、数学を信じることと、宗教を信じることは、同じだ。

数学の理論体系を信じているということは、その体系の公理を信じているということである。

そして、公理が正しいという証明は数学的に不可能だ。

つまりは、

「ふーんwwじゃあきくけどさww数学の公理が正しいっていう証明はあるのかよwwww」

と言われたら反論できない。

存在証明がされてないものを信じるのが理解できないのなら、数学も理解できなきゃおかしい。

宗教は「神の存在」が公理だ。

「神が存在する」というのを信じるのと、「平行線は交わらない」と信じるのは、どっちがレベル高いのか。

「公理が受け入れやすいか否か」というのは主観にすぎない。

だから、神話とかの「神が世界を創った」っていう主張に対して、「ありえない!」って反論するのはナンセンスだ。

そして、さらにもう一つ言いたいのが、

それでも俺は宗教なんて信じねえよ!!

デブ!!

ただし、宗教や超常的なものと科学が決定的に異なる点がある。

それは、「なんかよくわかんないけど、科学は使える」という点だ。

科学は、「正しいのか間違っているのかは知らないけど、ともかく、結果を予測するのに使えるっぽい」ということ。

結果を的中させてきた実績があるのだ。

宗教や超常的なものは「予測」という点では、全く役に立たない。

実績が全くない。

だから、「神が存在する」とか「超能力が存在する」って言うのは勝手だけど、「超能力は存在する、だからこうこうこうで、こうなると予測される!」という主張は全く当てにならないということだ。

初めてバットを持った人が「ホームラン打ちます!」って言ってるようなもんだ。

当たり前だけど、「水子の霊が憑いています、このままでは不幸になるでしょう」なんて言う人は信用できない。

そしてもう一点、「宗教は『信じること』を前提としているが、哲学は『疑うこと』を前提としている」ということだ。

科学は常に批判にさらされている。