科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

【転記】差別とは何か?

以下、mixiの猫王さんの日記より転記。

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『差別とは何か? 区別との違い』

私はこれまで、「差別」とは何なのか

その解説を書いてきました

今日的な差別問題についても、解説してきました

そういうとき、差別主義者の方がよく言う言葉に

「差別じゃありません、区別です」

と、小学校の国語も理解できない面白コメントをされます

じゃ~、今回は

差別主義者の方々がいう

「差別」と「区別」の意味から

差別についての、解説をしようじゃないですか!

◆差別と区別の違い

「別」は、分けるという意味で

「差」でもって分ける

「区」でもって分ける

そういう言葉であり、共通項です

なので、「差別」と「区別」の違いは

「別」という字の前にある

「差」と「区」の意味の違いによって

両者の意味が分けられます

自明のことなので、さくっと次に行きます

◆「区」とは何か?

◇まずは辞書から調べてみる

ネットでさくっと調べてみると

辞書では、今回のテーマに沿った意味だけを拾うと

小さく区切られた地域。区画。ブロック。「禁猟―」「第一―の走者」

差別主義者さんの、『ゴー宣』と並ぶ知識の源泉、ウィキペディアでは

区(く)とは地域などをいくつかに分けた1つ1つ、またはそれを表す助数詞。

◇「区」という言葉の意味の解説

これは、空間(広がりのあるもの)を分けるいう意味です

それは、この漢字の見た目からも

直感的に理解できるでしょう

質的な中身をともなわない

ただ純粋に、漠然と分けるのは、「区」です

例えば、都道府県なんかも、「区」分けされていますよね

ここまでは大阪府、ここから先は京都府

このように、日本列島という広がり、空間を

任意に、分けていくこと

※どうやって分けるの?

任意に分けます

空間を区分けするときは、そこには

質や量といった、意味を持ちません

漠然とただ、その時々の都合に応じて

空間を、広がりを、分けていくだけの意味です

先に例をもってくると

ここまでは大阪府、ここから先は京都府

この境界線に、意味があるでしょうか?

ないですよね

統治するために分ける、人口別に分ける

そういう「中身」があるんじゃないの?

そういう疑問もあるかも知れません

土地の、空間の、境界線がそこでなければいけない

理由というものがないのです

地図をみて、なぜここが境界線なのか

誰か合理的な説明が出来ますか?

川や山など、自然的要因で分けるという説もありますが

現実は、そればかりではないのです

ドイツとフランスにおける、国境を定める論争で

それが持ち出されましたが

簡単に否定されました

要は、そのときどきの任意の理由によって

区別されているだけで

「区」という言葉自体には

分けるための理由は、含まれていないのです

そのときどきの、任意の理由によって分けているだけで

本来の意味において、分ける理由というものを

もともと持っていないのです

◆「差」とは何か?

◇まずは辞書から調べてみる

ネットでさくっと調べてみると

辞書では、今回のテーマに沿った意味だけを拾うと

物事と物事の間の性質・状態・程度などの違い。へだたり。

「大きな―をつける」「大した―はない」「世代間の―を感じる」

ウィキペディアには、「差」については

数学的でない、国語的な意味でのページはないようです

でも、辞書の意味で十分でしょう

◇「差」という言葉の意味

「区」が、中身をもたず

ただ純粋の分けるのと違って

「差」は、中身を持ちます

物と物との性質、その違いを表す言葉が

「差」なのです

※「差」は、量的な違いを持つ

もう少し説明すると

「区」が任意で分けるのに対して

「差」は、量によって分けられます

なぜなら、量的な違いが、質的な違いをもたらすからです

(↑ココ重要!)

水は、低い温度では氷に

温度という量が増えて変化すると、水に

さらに増えると、水蒸気になります

「区」には、分ける理由を

その言葉自信が持っていないのに対して

「差」は、その言葉自体に、質や量の違いという意味を

最初から持っているのです

◆「差別」と「区別」

差と区に、別を戻して、本題の差別と区別の違いを説明します

◇区別

日本人、アメリカ人、在日韓国・朝鮮人

それらは、みんな人間ですよね

人間という意味において、みな同じです

それぞれの分けるものに、国籍というもがあります

しかしこの国籍も

国という、その「意味」において、質的違いはありませんよね

人間の場合と一緒です

ここに住んでいる人はアメリカ人、そこは日本人

そういう、質を伴わない

法律によっての、任意の区別をしているのです

区別とは、その意味の説明としては

漠然と、任意に分けることなのです

◇差別

「差」には質的違いがあるので、当然、差別にもそれがあります

猫国人は、税金は千円でいい

犬国人は、倍の二千円を払わないといけない

千円と二千円という、量と質の違いがあります

同じ人間であるはずなのに

質とは関係のないもので

分けらちゃうのです

犬国人の人は、千円の損失(実害という質的違い)です

このように、中身の伴う分け方を

「差別」というのです

※注意

「差別」とは、本来は質的違いをあらわす言葉で

今日のような、ネガティブな意味だけを指していた言葉ではありませんでした

ポジティブな意味の差別(合理的差別)もあるのです

話の本筋と外れるので、これはまた別の機会にでもお話します

肝心なのは、差別主義者が

「差別じゃない、区別だ」というものとは

全く異なるものです

彼らは、これをわざと混同しているわけでもありません

そもそも、こういう知識すら持っておりませんから

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『差別と偏見』

◆差別と偏見①

「差別」とは、一言でいうと

実害があれば、差別になるんです

差別と偏見の違いは、実害があるかどうかです

好き嫌いという情緒も、差別ではありません

「俺、在日大嫌いなんだ、死んでほしいと思っている」

いくら心の中でそう思っていたとしても

なんら、在日にとってマイナスになる言動をしなければ

それは、差別ではありません

ただの、「好き嫌い」です

「在日って、悪さばかりしているよね」

こういうのは、私が在日の犯罪について解説した通り

事実無根でありますが

そう思ったり、口にするだけでは、差別ではなく

ただの偏見です

しかーし!

そういう偏見が積もりつもって

在日は悪いやつらだから、彼らの税率を増やせ!

社会の制度、福祉や授業料無料可など

そういうものから、在日を排除する

こうなれば、いくら偏見であっても

偏見が集まって、その力によって

実害が生じるので、「差別」となります

先ほどの、同じ偏見

「在日って、悪さばかりしているよね」

という言葉も、実害が生じない間は偏見でしたが

制度から排除されるなど、実害が生じるような状況では

「差別発言」となるのです

◆差別と偏見②

意識していなくても

知らないうちに、差別をしていたり、偏見を持つことがある

「俺は差別のつもりじゃない」と言って

それがまかり通れば

すべての人権侵害事件の加害者が

「そのつもりがない」と言っちゃって

それで許されれば

結局は、差別を実情として肯定にすることになる

現実の歴史上で

差別する側が、利用してきたロジックなのです

「差別」って何?

というと

実害は生じれば、それは差別

害がなければ、グレーかも知れないけど

それはぎりぎり自由として許される

俺、高校のとき

近所の朝鮮学校の不良にカツアゲされたんだ

朝鮮人は、みんな悪いやつばっかだよ

こういうのは偏見

でも、こういう声が集団となって

社会的に無視できない大きさになり

朝鮮人=悪」という図式が出来上がって

彼らが社会生活を営むにあたって

障害が生じれば

これは、偏見から差別へと変化するのです

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参照

【転記】差別をなくすには

【転記】差別はなぜいけないのか

【転記】差別用語 「馬鹿チョン」カメラ

【転記】平等とは何か?