科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

『終末のフール』から、死について、ゆるーく考える

伊坂幸太郎にハマる。

『終末のフール』もどっぷりと浸って読んた。

人生のタイムリミットが迫った世界では、人間の弱い部分も凝縮され、世界は悲しみと不安に覆われている。

だけど、その中にも心温まるものもあって、読んでいて心地良かった。

なんて言うか、人間は弱いけれど、それを許してあげたくなった。

(何様だよって感じだけど)

キックボクサーの苗場は言う。

「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」

「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」

死に対して高をくくって、生きることに緊張感を欠いているようでは、豊潤な人生などあるはずもなし。

必ず訪れる死をしっかりと自覚しつつ、人生を貪欲に楽しんで生き抜いていきたい。

なんて、カッコつけて書いてみせたけど、「人生を楽しむ!」なんてのうのうと言えるのは、本当のところは、僕が死についてあまり真剣に考えていないからなんだろう。

いざ死と直面した時、僕は、後悔しまくって、死の恐怖に震えるだろう。

自分の境遇を誰かのせいにしたり、自暴自棄になったりするだろう。

「悔いのない人生を!」

なんて言うけれど、そんなもの弱くて小さい僕にとってはお伽話だ。

それでも、それでもやっぱり、弱い自分を痛いほど分かりつつも、これからの人生の楽しみを追い求めていくしかない。

回帰した。

今度の「楽しむ」というのは少し消極的な意味合いを帯びている。

「だって他にどうしようもねーじゃん!」

ってことだ。

「ぼくにできるのは、ローキックと左フックしかないですから」

と苗場が言うように、やれることをやるしか道はない。

とまぁ、こんな感じで、死については適当な距離をとりつつ、ぼんやりと意識してればいいと思う。笑

一人ぼっちで死ぬのは怖いけど、この小説みたいに隕石が降ってきて、みんなで「せーの、グチャ♪」みたいに死ねるなら怖くはないかもね。

結局孤独が怖いんだよな。人間は。

あと、死ぬ瞬間は、可愛い女の子をペロペロしてたい。

クンニとかしながら、

「オメーはもうすぐ人類が滅びるってのに、なに興奮してんだよ??このドスケベ女め!!」

みたいに言葉責めして、隕石が落ちてくるタイミングでイキたい。