科学隊

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トレーニング知識まとめ② 広背筋

$煩い書きなぐり

翼のような広背筋を下さい!!より転記。

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広背筋

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 ==肩 肩==

|は前腕

=は上腕

ここまで上がるような懸垂を、眼一杯荷重してやれば良い。

自重+付加したウェイトで、合計で体重の倍までは上げたい

ロープ登り、ノコギリ丸太挽きといった動作を強化するには

このような短いレンジで強い負荷を掛けるトレのほうが合っている

これだと広背筋、大円筋を使い易い。肩関節を後ろに引く

レンジ一杯まで動かすと、最後は広背筋自体が伸びてしまい

三角筋後部のトレになってしまう

ぶら下がったままが辛いなら、毎回降りたって構わない

ただしその場合、ぶら下がった状態で左右の肘を見て

上腕が左右一直線になっている事を「右良し!左良し!」

と確認してから降りる事

広背筋の、体の付着点を列挙する

□起始

 棘突起(第7胸椎以下の胸椎、腰椎、仙骨

 腸骨稜

 下位(第9~12)肋骨

 肩甲骨下角

□停止

 小結節稜(上腕骨)

□支配神経

 胸背神経(第6~8頸神経)

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大腿四頭筋については、ハーフスクワットをやると大腿四頭筋付け根寄り

(外側広筋など)が鍛えられ、パラレルにすると中間広筋が鍛えられ太腿中央が強くなり

レッグエクステンションで膝角度を限界まで曲げてから動かすと内側広筋が強くなり、

膝をなるだけ伸ばしたまま、足首にウェイトをつけた荷重・伸ばし足腿挙げをやると

大腿直筋が強くなる。

筋肉は名称に対する適当な種目で鍛えても目的のパワーは得られない。

筋繊維方向まで考えた方が良い場合がある。

同様に広背筋も、脊椎棘突起に付着しているものは綺麗に顎まで上がる懸垂や

限界まで引くワンハンドーローで発達し易く、

下位(第9~12)肋骨に付着する、>>1が望む翼の部分は

腕をあまり引かない領域で使われる

広背筋の広がり部分は、前から見ても目だって格好よく

ストレートパンチでヒットマッスルと呼ばれたりするものの、

ボディービルダーはここを鍛える方法を表立っては述べたくないようである

そもそもビルダーだけでなく一般筋トレ好きですら、なるだけ全可動域で動かしたいものである

しかし、この下位肋骨付着線維は、後ろに引き過ぎるとむしろ伸びた状態になっている

事が分かる筈である

そんな訳で、ダンベルプレスや片腕立て伏せなどで

可動域限界まで大胸筋をストレッチして動かしたつもりが

なぜか広背筋下位肋骨付着筋線維が筋肉痛になったりする。

「これってバランス崩しそうなのを広背筋で耐えているだけかなあ?」と

悩んだりする訳だ

そうではない。広背筋下位肋骨付着筋線維が一番収縮した状態では

腕はちょうど体の中間あたりで落ち着くのである。

だから、上手にベンチプレスをあげる人は

広背筋下位肋骨付着筋線維をうまく使っている。まともに大胸筋と

三角筋前部と上腕三頭筋だけで挙げようとしても、最後は

肩辺りを傷めてしまう

空手の正拳突きでは、広背筋下位肋骨付着筋線維の

最大収縮点を前後するように腕を動かしている訳であるから

左右の腕で上手くリズムを合わせて、思い切り引いてから

突き出し初めに広背筋下位肋骨付着筋線維にも力を少し加えると

スムーズに腕が出る。

後は動作の最後と最初で拳を固め、声で気合が入っている演出をすれば

長時間動ける訳である

腕立て伏せでも、100回とかやっている人たちは当然

広背筋下位肋骨付着筋線維を使っている。これで腕を前に突き出せる限界まで

動かしたら背中を少し反らし、腕の曲げ伸ばしの可動域を

減らすようにすれば、大胸筋のみで体重の半分を動かすより

遥かに楽に、腕立て伏せ100回を実行できる。

しかし広背筋下位肋骨付着筋線維は目立って格好よいのでここを十分に付けた後で

「懸垂は広背筋でやるんだーっ!」と、

広背筋下位肋骨付着筋線維をガチガチに収縮させて懸垂で上がろうとしても

当たり前だが顎まで上がらない。

顎まで上がるなら、棘突起に付着する筋線維を上手に使う事。

また、肩甲挙筋で肩甲骨の位置をやや上ずり気味で体に密着させないと

顎まで上がりにくい

十分に広背筋下位肋骨付着筋線維を発達させた人で、懸垂が出来なくなった人に

再びこれらのコツを教えて懸垂が10回出来るようになった後で

「これって、俺が望む広背筋のトレーニングじゃない!」と吐き捨てる人も多い

ワイドグリップのラットプルダウンを胸前に降ろすようにしている人は

反動を使い始めると、大抵90kg辺りでストップする

握力が足りなくなるのもあるが、胸まで付くのが厳しくなる

ワイドグリップだと広背筋下位肋骨付着筋線維の意識が高いが

胸まで付くにはその可動域を超えなくてはならない。

そうなると棘突起付着筋線維だけで引く事になるが、そうなると

扱える重量が激減する。それはプライドが許さないので

反動使う、という悪循環。

ラットプルダウンで高重量で胸まで付くように鍛える!と決めたら

胸まで付いた状態では下位肋骨付着筋線維がむしろストレッチされ、

棘突起付着筋線維だけで引き切るんだと割り切らなくてはならない。

一方、「スピードと切れ味のあるスポーツは大胸筋じゃないぜ

背筋だ(広背筋とすら言わない)」とカッコつける人たちでは

広背筋下位肋骨付着筋線維の可動域でのパワーは

棘突起付着筋線維のみの可動域でのパワーを遥かに上回っていたりする。

彼らは、そのような筋力分布を自然に身につけたのである。

しかしこれを字面どおりに受け取って

「キレを得るには広背筋じゃーっ!懸垂じゃあーーっ!」と懸垂だけ増やして

ボール遠投したら広背筋下位肋骨付着筋線維に酷い筋肉痛が来て

のたうち回る輩も、多数存在するw

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カッコツケ連中は基本的に蹴落とししか考えていないから、鍛え方のコツなど

絶対教えない。もちろん彼らにトレ部位、トレ法の知識が無いのも原因である。

一方ビルダーも、全可動域で同じ重量を引ききりたいという欲求がある限り

広背筋下位肋骨付着筋線維のみを鍛える、なんていうのはプライドが許さない

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ボート漕ぎ、ロープ登り、ストレートパンチ、テニスのサーブなどで

多大な役割を果たす広背筋下位肋骨付着筋線維は、

このようにしてカッコツケ連中に保護され、ビルダーによるトレ法開発からも

隠蔽され、

イケてるスポーツの価値がここ30年間、保たれてきたのである。

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転記終わり。

ところで、この前、インクラインプッシュアップとアームバーをやったらわき腹が筋肉痛になった。

これは

前鋸筋

が筋肉痛になったと思われる。

肩のインナーマッスル:前後運動/インナーマッスル・トレーニング -深層筋を鍛える方法-

前鋸筋を鍛える。