科学隊

ささやかな科学と哲学のバトンを渡すための情報交換の場所です。

戯言

ゆめにっき

前回(→夢の中の男)に続いて夢の話をする。 夢は不思議だ。 夢の中の“自分”は、現実の“自分”と同じように、夢の中でいろいろな目に遭って、いろいろ感じる。 この「感じる」というのは喜んだり悲しんだりだけじゃない。夢の予想外の展開に驚いたり、後悔した…

夢の中の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 夢は多重人格と同じ!? 多重人格の人は、一つの脳が複数の<意識>を生み出している(かもしれない)のであった。(→多重人格の男) しかし多重人格でない人だって同じかもしれない。 夢を見ている時、夢の中の自分も、現実の自分と同じ…

多重人格の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 一つの体に意識は一つなのか 多重人格って不思議だ。 多重人格とは、一つの身体に、複数の人格、記憶系列が現れることをいう。そしてそれは記憶喪失を伴う。 複数の人格が一つの身体に宿る。 複数の人格… …人格ってなんだ? これを…

「どこでもドア」の哲学

まずは→をめぐる考察へ ■ 「どこでもドア」から出てきたのび太はのび太ではない!? 数ある『ドラえもん』の道具の中でも、誰もが一度は使ってみたいと思ったことのある道具、「どこでもドア」。 その驚くべき機能は、 ・目的地を音声や思念などで入力した上…

死者蘇生の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 死者蘇生とクローンは同じか あなたの部屋に神様が現れて、こう言いました。 ――― 突然だが、私は神でやんす。 そしてこれまた突然でやんすが、これから君は死ぬでやんす。 これは逆らうことのできない、運命ってやつでやんすね。 で…

クローンの男

まずは→をめぐる考察へ ■ 記憶を受け継いだクローンは自分か ーーー ある朝、男が目を覚ますと、部屋から出ていく見知らぬ女の後ろ姿があった。 「何してる!?あんた誰だ!!」 男は驚いて呼び止めた。 「…見つかってしまっては仕方ありませんね…いいでしょ…

勃起の科学

今回はちょっと科学的なことを書こうと思う。エセ科学。 前回(→記憶喪失の男)、勃起には、学習による後天的勃起と、本能による先天的勃起があって、僕たちがマンガの女性キャラクターに興奮するのは、後天的勃起によるではないか、というようなことを書いた…

記憶喪失の男

まずは→をめぐる考察へ ■ 記憶を抜かれた男にはあるか あるところに、若くてイケメンで俳優で高学歴でサッカーもプロ級で美人で歌手の奥さんがいて、ついには小説家としてデビューまで果たした男がいました。 しかし彼は、そんな恵まれた彼を妬む、デブで醜…

意識をめぐる考察

最近、 というものについて、気になっています。 マイブームは 「自我について考えること」 おお。 なんかかっこいいぞ。 ってなんなんだろ、ホント。 少し前に、読み取り機能がにあたるものではないかと考えたことがあった。(→無機高等生物) でもこれ、よく…

コペルニクス的思考回路

ここんとこ頭が哲学モードになっていて、SFちっくな考えばかりが浮かんでくる。 ラットの脳に電極をさして、ラットがレバーを押すと電極に電流が流れるようにする。 するとラットは、寝食や性行動などの本能的な行動そっちのけで、ヘトヘトになるまでレバー…

レッツ哲学!!

哲学って面白い。 センター試験の倫理で哲学やった時は、カントやらハイデガーやら、難しそうな単語ばっか出てきて、「哲学って理屈をこねくりまわしててつまんね」ってイメージだったけど。 哲学ってそんな難しいもんじゃなかったのね。 ■ 哲学ってなあに?…

科学と言語

言語学と自然科学は、全く別、どころか、対極に位置する学問のようなイメージがある。 語学は文系だし、科学は理系だ。 でもやってることに変わりはない、という見方もできる。 言語というのは、様々なモノやコトに対して記号を当てはめていく作業だ。 それ…

行列のできる峰なゆか

森下くるみと峰なゆかの対談『はだかの公開面接』について書きたい。 でもあんまし書くことない。 「お2人とも素晴らしぎます」に尽きる。 でもお2人が素晴らしさはしつこいくらいに書かなきゃ気が済まないので書こう。 対談があったのは東京だったので直…

自我誕生の瞬間

というものが進化のどの時点で生まれたのか、というのは僕の七不思議の一つだ。 とりあえずは「人類はをもっている」という前提で話を進める。 すると、 1.そもそも“初めから”は存在していて、ミジンコとかの時点でもすでには存在している 2.生体構造が…

本を読みたい

岸田劉生「道路と土手と塀」 伊坂幸太郎「重力ピエロ」を読み終えた。 ― 染色体であるとか、遺伝子であるとか、血の繋がりであるとか、そういったものを、父は軽々と飛び越えてしまった。私にはそう思えたのだ ― 震えた。 全てはこのラストの、父と兄弟の会…

人が恋愛するわけ

昨年も自殺者の数が3万人を超えたらしい。 これで13年連続で自殺者が3万人超だって。 単純計算すると、1日に80人以上。 それぞれが、それぞれに悩みを抱えて、己の行く末を憂い、自ら命を絶っていった。 とても悲しい。 そういえば以前、ある男の自殺の様…

『新教養としてのパソコン入門 コンピュータのきもち / 山形浩生』

パソコンにあまりにも疎いので、『新教養としてのパソコン入門 コンピュータのきもち/山形浩生』を読んだ。 コンピュータの仕組みや、発展してきた経緯を知ることによって、コンピュータの“感覚”をつかみ、そして、コンピュータがどんな発想で、どんな思いや…

お笑いの進化に虚数の世界を垣間見る

言語というのは、意味の空間を言葉で切り分けるものである。 言語という分野において、お笑いというのは間違いなく、最先端をいっている。 最先端というのは、その分野における新たな領域を切り開いていくということであり、まさにその通りに、お笑いは何度…

『終末のフール』から、死について、ゆるーく考える

伊坂幸太郎にハマる。 『終末のフール』もどっぷりと浸って読んた。 人生のタイムリミットが迫った世界では、人間の弱い部分も凝縮され、世界は悲しみと不安に覆われている。 だけど、その中にも心温まるものもあって、読んでいて心地良かった。 なんて言う…

考えろ考えろマクガイバー

伊坂幸太郎の『魔王』が、「しばらく小説は読まない」とかほざいていた僕を、ぐいっと小説の世界に引き戻した。 伊坂幸太郎の小説には、彼の感じる世の中のおかしな部分がちりばめられている。 『魔王』では特にそれが顕著だ。 しかし、そういうものが深刻さ…

無宗教なんて存在しない

ヨーロッパを旅行してる時に考えてたんだけど、外国人に「あなたの信仰する宗教は?」と聞かれたらどう答えたらいいのか。 日本人が外国人にどこの宗教か聞かれた時、無宗教だと答えると理解されない、とかいうあれだ。 僕は神の類は信じていないし、仏教の…

議論論議

おおよそ議論と呼べるもののうち、9割は不毛なものだと思うんだけど、そのうちの9割が「そもそも前提が一致してない」という理由による。 前に見たのが、 「禁煙じゃない飲食店でタバコを吸ってたら、横にいる人にあからさまに嫌な顔をされた上、煙をパタ…

松本人志の「哀愁笑い」の原点とは

最近、ちょっとばかり落語をみたりしていた。 特に、立川談志の落語を中心に。 理由は、談志はなにやらエラソーなことをいつも言ってるから。 気になった。 結論から言うと、落語をみても、他の落語家と比べて談志のどこが凄いのか分からなかった。 まぁこれ…

ヒステリック懐疑

懐疑を深めていくと、数学以外の学問は信じられなくなる。 科学の述語は「前提」だ。 科学的に考えるということは、前提となるものに照らし合わせて論理的に判断するということだ。 数学の場合は、全てが人間の作った概念なので、前提となる公理も自由に設定…

無機高等生物

今まで僕は、人間がというものを持つことがどうも理解できなかったのだけど、ここにきて新たな見方が浮かんだ。 を脳の機能から切り離して考えればいいのだ。 わかりやすく説明する。 まず、僕たち人間の五感が受け取る刺激を、「入力」と考える。 次に人間…